ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

2009-01-01から1年間の記事一覧

2009年に感謝

今年は冬休みが短いので、ただ木曜から金曜に変わるだけなのかもしれないが、それでも2009年と2010年という区切りをつけることは、過ぎたことと向かうことへの気持ちを切り替える人間の知恵だと思う。ありがたい。1月は、「共感覚者」として解体新ショーに出…

食の秋

この秋は、食品原材料についての研究報告を発表した。厳密には専門分野ではないのだが、私自身が軽いアレルギーを持っていることと、化学物質に過敏な体質であることもあり、2006年頃から関心を持っていたテーマではあるし、ITmediaオルタナティブブログには…

第2回知識共有コミュニティワークショップ

本日事前申し込み締め切りです。ぜひご参加を。 第2回知識共有コミュニティワークショップ —インターネット上の知識検索サービス研究— http://www.infosocio.org/cfp_workshop_a2009.html 今回は、10周年を迎えた「大手小町」の編集長稲沢 裕子様をお迎えし…

「博士および博士級人材」の能力

これからSFCの学部ゼミで輪読の時間。 今日の本は藤原洋さんの今年の著書だ。科学技術と企業家の精神―新しい産業革命のために作者: 藤原洋出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/04/28メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見る (…

若手研究者としての私の結論

まあいいや。私は、自分の好奇心と、勝手ながら持っている使命感に従って生きることにします。なので、私自身の研究体制を縮減させる気は毛頭ありません。 #shiwake3 about 17 hours ago from web http://twitter.com/oritako/status/5673632315 というわけ…

「仕分け」会議を聞いて勿体ないと思ったこと

シカゴ出張中だが、部屋のネットでライブ中継を聞いていた。若手の競争的研究資金は「縮減」という結論になった。 明日は、まさに科研費(若手B)の出張費での成果発表だが、心が落ち着かないのでブログに書いておこう。 行政刷新会議ワーキンググループ日程…

シカゴにいます(11/9-15)

ACM CCS2009のpost conference workshopにて研究発表のためシカゴに出張。機上にいる間に実名・匿名の記事がいろいろなところで参照されていたようで、びっくりした。入国審査で、学会名(略称じゃ分からないから説明して、と言われた)と職業(何の科目を教…

「日本人は匿名志向・外国では実名志向」を疑う

今回のシンポジウムでもっとも大きな収穫は、これだと思う。ランチ中に米国ミシガンから来た研究者と話していた。ブログやYahoo!の掲示板で政治論議が活発に行われているというが、そのほとんどはpseudonym(筆名)とのこと。実名で書くのかと思った、と言っ…

SYMCT2009に参加

11/2-3の日程で韓国ソウルで開催されたSYMCT(International Symposium on Culture Technology)に参加した。主催はKAIST。今年は"Internet Society&Humanity"というテーマで、慶應義塾大学SFCの同僚である秋山さんおよびキルナム先生からのご紹介で機会をいた…

超能力の話、します

先日書いた、サイエンスアゴラのシンポジウム登壇、鋭意準備中。今回は授業ではないし、学会発表でもない登壇。授業もそもそも「ツタエル」ことではあるのだけれど、まったく領域の違う方に「教える」ではなく「ツタエル」にはどうしたらいいかな、と考えて…

「“ツタエルコト”はどこにある!?−科学コミュニケーションと学術コミュニケーション」に登壇します

【名称】「“ツタエルコト”はどこにある!?−科学コミュニケーションと学術コミュニケーション」 【日時】 平成21年11月2日(月) 16時15分〜18時45分(予定) 【会場】 日本科学未来館 みらいCANホール ※概要と参加申込(無料)は、以下のウェブサイトをご参…

地域住民参加型デジタルアーカイブの推進に関する調査検討会委員をお引き受けしました

総務省関東総合通信局(局長 武内 信博 (たけうち のぶひろ)は、下記のとおり「地域住民参加型デジタルアーカイブの推進に関する調査検討会」を開催します。 報道資料/平成21年10月20日 http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/if/press/p21/p2110/p211020r.…

中継してしまったのはなぜか

途中、PCのバッテリがなくなって、後方ドア横のコンセントにダッと走り、床にぺたんと座ってひたすらキーボードを打った。いったいなにをしているのだろう…と、後になって思う。ココまで自分を駆り立てたのは何だろうか。Twitterに書き込んだのは、はじめは…

GLOCOMフォーラム2009を聞きに行った

国際大学GLOCOMが、4年ぶりに開催する「GLOCOMフォーラム2009」(http://sites.google.com/site/glocomforum09/)を聞きにに行った。GLOCOMでは長らくリサーチアソシエイトとして、今は客員研究員として仲間に加えていただいている。フォーラムの模様は、すべ…

追記:戸籍のIT化は夫婦別姓の実現を見越していたという話

夫婦別姓法案、通常国会にも提出 千葉法相 (NIKKEI NET 9月29日) http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090929AT3S2901029092009.html これについて、戸籍や住民登録のシステムにどんな影響があるのだろうかと心配する人も少なくないと思う。以下、以前調…

身分登録の問題として民法改正(夫婦別姓)案を考える

夫婦別姓導入へ…政府、来年にも民法改正案 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090927-OYT1T00001.htm (2009年9月27日03時01分 読売新聞) 以前このブログでも「夫婦別姓の民法改正案が通らない4つの理由」として執筆したが、夫婦がそれぞれの姓を保…

連鎖

ちなみに、今回の講演の機会をいただいたのは、AI学会に書いた論文がきっかけだった。AI学会の論文は、その前のSAINT(2008)でお会いした先生とのdiscussionがきっかけだった。というように、いろいろな機会は連鎖するのだなと感じている。

PPDM研究会で講演

Privacy Preserving Data Mining (PPDM)の勉強会にて、講演をさせていただいた。 Linkabilityとアイデンティティについて、昨年の調査結果も踏まえてご報告。合間合間にコメントやご質問を多々いただき、むしろ私が勉強させていただく会になった。本人を同定…

東京都市大学環境情報学部にて講義開始

今期は東京都市大学の環境情報学部にて講義を一つ持たせていただいている。科目は「情報化と市民参加」。場所は横浜市営地下鉄ブルーラインの中川駅に近い、横浜キャンパスだ。いわゆる港北ニュータウンで、子供のころからなじみ深い地域だ。今日はその初日…

夏の読書

iPhoneを入手してから、電車の中での読書が減ってしまった。反省。読書記録は相変わらずAmazonのインスタントストアに記録している。こうすると、次に読みたい本をレコメンドしてくれるので便利だ。それに、私自身は自分の読書履歴を公開することに躊躇はな…

論文はわらしべ長者

もともとは、1月に発表した「第15回社会情報システム学シンポジウム」(http://d.hatena.ne.jp/oritako/20090123/1233215357)でいただいた質問がきっかけ。そこから、6月頭に情報処理学会EIP研究会で発表し(「情報処理学会EIP研究会で発表予定・「なりすまし…

11月にACM CCSのDIM2009で発表します

なりすまし問題について、5月の終わりくらいから議論をはじめ、6月にとりまとめた論文を、11月のACM CCS2009のWorkshop, DIM2009で発表することになった。 09:30-10:40 Session1: Social Identities Session Chair: David Chadwick (University of Kent)09:3…

ほとんどブログが書けなかったのは

Twitterの影響もあるのだろうか、と思った。何も発信していない日はないはずだが、140文字ずつ、しかもiPhoneからも書ける方にシフトしているのだと自覚した。とはいえ、ブログはもっとまとめたり考えたりする場として使いたいとも思う。何もしていなかった…

privacyに対する意識の変化

SIGSECとSocial issues in ISのセッションを攻めてみた。いずれもプライバシ意識についての発表と議論。Facebookはいずれのセッションでも議論のタネになる。自分の情報を開示することのメリット。さまざまなサービスのpersonalizationだったり、もしくは他…

AMCIS2009 in San Francisco 参加中

調査のためにAMCIS2009(http://www.amcis2009.org/)に参加中。 6日の朝にサンフランシスコに到着したが、運良く正午前にホテルにチェックインすることができた。時差に身体を慣らしつつ、夕方からOpening Reception。事前に(http://community.aisnet.org/)で…

慶應義塾大学の特別研究講師着任

本日8月1日付で、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科の特別研究講師に着任いたしました。とはいえ、本務先は中央大学ビジネススクールのまま変わらず、兼任という形です。國領二郎教授、金正勲特別研究准教授と共にインターネット・エコノミーの研究事…

AMCISカンファレンスの事前コミュニケーションプラットフォーム

来月6日から米国サンフランシスコで開催されるAMCIS(http://www.amcis2009.org/)に参加する予定だ。今回は研究発表ではなく、調査のための参加だが、このカンファレンスの事前の仕込みに驚いている。登録した参加者は、自分のプロフィールを登録することがで…

研究者が異分野で振る舞うこと

そもそもは、解体新ショーへの出演と、本ブログでのエントリ(http://d.hatena.ne.jp/oritako/20090116)を読んで、東京大学の北村さんが連絡を下さったことから始まった。彼女も共感覚を保持していて、共感覚を持つ研究者によってこのパネルを構成したいと…

表象文化論学会「共感覚の地平」

京都造形芸術大学で開催された、表象文化論学会の大会に参加。私の役目は「共感覚」の研究パネルにてコメンテータを務めること。 研究発表4:共感覚の地平――共感覚は「共有」できるか? @NA403教室感覚のマイノリティ――共感覚と共感覚者をめぐるフィクショ…

ケネソー州立大学とワークショップ

Kennesaw State University (http://www.kennesaw.edu/)のProf.Amorosoおよび学生さん15名をお迎えしてのワークショップを開催した。例年、日本での研修ツアーを実施しているアモロソ教授とは昨年お会いしてからのご縁。昨年は東京海洋大学で、友人の小川美…