ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

夏の読書

iPhoneを入手してから、電車の中での読書が減ってしまった。反省。読書記録は相変わらずAmazonのインスタントストアに記録している。こうすると、次に読みたい本をレコメンドしてくれるので便利だ。それに、私自身は自分の読書履歴を公開することに躊躇はない。乱読だし。
http://astore.amazon.co.jp/penguinsnes0e-22

夏に読んで印象に残った本を。

女三人のシベリア鉄道

女三人のシベリア鉄道

シベリア鉄道にはいつか乗りたい、と思っていた。その上、与謝野晶子、中條百合子、林芙美子を追いかける旅だ。道筋をたどるだけでなく、彼女らの生き方や当時の状況が重なるように描かれる。著者の森まゆみ氏は、明治から昭和の女性について、緻密に調査しながらもあたたかい目で人となりを浮かび上がらせる文章を書かれる人だと思う。
明治快女伝―わたしはわたしよ (文春文庫)

明治快女伝―わたしはわたしよ (文春文庫)

関連して、こんな文庫もおすすめだ。女性には参政権もなかった時代に、それでも力強く働き、学び、生きていた先達の姿が詰まっている。


1945年のドイツ 瓦礫の中の希望

1945年のドイツ 瓦礫の中の希望

夏は、戦争のことも考える。この本は図書館の新着コーナーで手に取ったのだが、ドイツだけでなく日本についての記述も詳しい。ドイツ、ロシア、そして日本という観点から、二次大戦の終戦、そして終戦後のクリスマスまでの記述は重くて読み進むのに時間がかかった。だが、複数の視点を持ってこの時期を書ききっている、ぎっしりした本だった。