※このブログは後日書いています。
10月25日、スイス・ベルンで開催された国際緩和ケア学会の一部として開催されたDigital Legacy Conference2024にて発表してきた。
日本における調査結果を踏まえて、グローバルサービスであっても東洋の死生観や価値観への対応は必要であろうという話をしてみた。「継続する絆」(Continuing Bond Theory)のことをよく知っている方々でも、発表の冒頭で私が「スイスに飛んでくる途中で、亡き祖母に『おばあちゃん、学会発表でスイスに行きますよ』と心の中で話しかけた」と話したら「おおーまじで!」という反応。初物を仏壇に供えること、お盆とお彼岸、そして日常的にも会話をするということで何度も驚かれた。
当然、そうした意識はデジタル遺品にも及ぶ訳で、残す・残さないということ以上に、どのように向き合うのか、どのように対処するのか、あるいはAIの学習データとして使うのかということへの考え方は必ずしも同じではないわけだ。
発表だけではなく、聴講もしていたわけだけれど、デジタル遺品についての会話はアドバンスド・ケア・プランニング(日本でいう人生会議)の一部であるべきだという話や、「忘れられる権利」を保障することとが Versona (Post-mortem virtual persona)の幽霊をむやみに出さないようにすることにつながるということは興味深かった。