ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

privacyに対する意識の変化

SIGSECとSocial issues in ISのセッションを攻めてみた。いずれもプライバシ意識についての発表と議論。Facebookはいずれのセッションでも議論のタネになる。

自分の情報を開示することのメリット。さまざまなサービスのpersonalizationだったり、もしくは他者とのcommunicationだったり、self disclosure自体が楽しかったりと発表者によっていろいろな例が示される。サービスの提供者は、個人情報や個人が作成するコンテンツを「発信」させたがり、個人はそれに対してあまりに無防備だったのではないかという指摘が繰り返される。青少年がFacebookで自分について書きすぎることも問題になっているようだ。

プロフィールを書くことよりも、購買履歴やクレジット情報のほうが深刻だという指摘もあった。「自分はFacebookに何を書くかをコントロールできるし、Facebookからはモノを買わないけれど、Amazonで何を買ったかが知られるのは恐ろしい」と、ある参加者の弁。

日本は匿名文化で日記文化、海外は実名でプライベートはあまり書かない、といったステレオタイプがまだ残っているとしたら、そうではなくなっているのだなという感触。今回の会議では、このあたりを中心に見ていこう。