ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

情報処理学会DPS/GN/EIP合同研究会@山口

情報処理学会第37回電子化知的財産・社会基盤研究会(EIP)の合同研究会にて発表。今回は、DPSおよびGNと合同で2日間に渡って開催となった。

山口宇部空港から、一旦新山口まで高速バス。さらに路線バスで1時間。山口市菜香亭が会場だ。明治10年に料亭として始まり、今は移設されて市の施設になっている。この2階はきれいにリフォームされ、プロジェクタを映して学会発表となった。
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初日の終わりに、菜香亭の簡単なツアーがあった。代々政治家が訪れるたびに、一筆書いていただいたものが飾られている。木戸孝光や岸信介の達筆に鳥肌が立つ。
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私の発表は翌日の最後のセッションだった。

折田明子、江木啓訓 「リンク不能性および一覧性の観点による匿名性の分類」

匿名性を説明する要素として、Pfitzmannらの言うUnlinkabilityを整理した上で、それを一覧できるかどうかで匿名性の強弱が変わるのではないかという概念整理をした。事例には2ちゃんねるやクチコミサイトの例をだいぶ取り入れてしまった。質疑では、匿名性とIDの関連を問われた。IDとの関連はちょうど博論でも書いている。質問してくださった重野先生は、さまざまな場面で作成したIDは一見匿名に見えても、たくさんもつことで状況は変わるのでは、と指摘された。この問題意識は私も同じく持っているものだ。

セッションが終わると研究会も終了。上山口駅まで歩き、単線のJR山口線新山口へ。お土産を買いつつ、満席のJALで帰京した。

当日配布された論文に2箇所修正があります。
謹んでお詫び申し上げます。

5ページ: 
誤:CGM( Computer Generated Media)
正:CGM(Consumer Generated Media)

謝辞:
誤:(20338239)
正:(19700241)