ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

mixiオフ初体験

週末に、mixi事実婚コミュニティのオフ会に参加してきた。個人としては事実婚にも、mixiというSNSのオフ会自体にも興味があったので、またとない機会だったのだ。

mixiではイベント開催用の話題を立てることができるので、そこで「出席」をクリック。参加予定者9名のうち、知人は1名のみ。あとはmixiでのハンドルしか分からないので、事前に皆さんのプロフィールを拝見してみた。どうやら、全員女性だということまでは分かったけれど、実名が分かる人も一人のみ。こういうのは「匿名の出会い」と言われるのだろうか?

集合場所には、あらかじめ示し合わせておいた目印を持った幹事さん。ちょっとどきどきしながら近づいて「あ、こんにちわ。あこです」と名乗る。口に出して名乗るとなかなか照れくさい。

店で全員揃ってハンドルを名乗って自己紹介。ここで事実婚何年目とか、職業についてとか、なんとなく情報の共有が始まる。実生活に関する話題や経験談が出るために、おのずと住所や出身地、そして職業もだんだんと明らかになってくる。時間半ばには、私も自分の本名と職業と勤務先までいつのまにか話していたし、何人かの方の名刺もいただいていた。終わりの頃には、皆さんの年齢も明らかに。

こういうコミュニケーションには既視感を覚えた。1990年代後半、いわゆる「別姓系」と称するコミュニティのオフ会も、こんな感じだった。主だった掲示板の管理者が持ち回りで幹事をして、掲示板に書き込んでくれる人やROMの人もひっくるめて食事会やお茶をしたものだ。呼び名はハンドルで始まるけれど、「どこどこの役所では『妻(未届)』が大丈夫だった」「うちの職場では旧姓使用は‥」という情報交換をするうちに、だんだん匿名性は失われていったのだ。それでも、今でも本名を知らない人もいるし、逆に本名も住所もいただいて年賀状交換をしている人もいる。

少し勿体無いと思ったのは、いわゆる地域の「○○別姓の会」があまり認知されていないことだ。今回のオフ会では、対面で集まるのはいいですねという意見が出たけれど、すでに愛知、関西、仙台、そして東京でもグループの定例会は開催されている。うちウェブサイトを持つのは2グループのみ‥なかなか探せないのかもしれないが。