ケネソー州立大学がホストしたシンポジウム、アトランタのミッドタウンで開催された。アトランタには、アジア系企業が大変多い。2,500の外国企業がアトランタエリアに集まっているそうだ。日本企業は、ジョージア州への投資額では1位、取引額では4位。韓国は投資額では4位だが、近年際立っているという。中国は投資額3位だが取引では2位。その他、インドや台湾も勢いを増している。
置いて行かれる。このシンポジウムで強く感じたのは、危機感だ。
Symposium on Asia-USA Partnership Opportunities
http://www.kennesaw.edu/saupo/home.php
私の上司でもあるアモロソ教授はもちろんのこと、ルームメイトのアポストロス(ゴチアス教授と書くべきか)、彼の上司など大学の関係者は多い。共同研究者でもあり、何度かケネソーにおいでいただいている、吉川厚さん(東工大・教育測定研究所)は、「Panel IIC: Educating Next Generation Americans on Asia 」とセッションで、パネルを務められた。われわれが取り組んでいるマンガ教材による、マネージャー教育の話だ。パネルの様子はこんな感じ。
この会議で印象深かったのは、中国や韓国といった国が、いかにグローバル展開を意識しているかという点だ。韓国のウソン大学(http://japanese.wsu.ac.kr/)の取り組みは、とりわけ印象深かった。8割の学生が韓国人以外。ロシアン人、ベトナム人、中央アジア、南米、アフリカなど様々な国から学生が集まってくる。講義はすべて英語、ただし教員は世界中から採用する。そのため、授業はもちろんのこと、学生同士のやりとりにおいても、米国の英語だけでなく、中国の英語、インドの英語、東南アジアの英語、ロシアの英語など、さまざまなクセのある英語でコミュニケーションを図らねばならない。「自分ですら、英語が通じないことがあると感じる」と、米国人の学長が言うくらいだ。
ふと、日本での英語での授業と行ったときは、きれいな発音の西欧ネイティブの英語を想定していないだろうか?地球上には、そんな人ばかりではないのに。
研究者としての自分に還元するならば、母国語で学位を取れたことに感謝しつつ、今後は国内だけには留まりたくないという気持ちだ。マーケットも、機会も、可能性も。日本に居て、国内だけを見ていたら、気がついたらさまざまな機会から取り残されているということにならないだろうかと。