ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

(続編)米国で実名(legal name)を証明する手続き:パスポートの氏名変更

出生証明、結婚許可証あるいは証明書と並んで、本人の氏名を確認する書類として使われるパスポート。パスポートでの氏名変更はどうなるのか調べてみた。

DS-5504: Name Change, Data Correction, and Limited Passport Book Replacement Form
http://travel.state.gov/passport/forms/ds5504/ds5504_2663.html

ここを読むと、DS-5504というフォーマットを埋めて印刷し、日付と署名を書き入れた後、下記を添付して送るとある。

  • 現在有効な米国パスポート
  • 氏名の変更を証明する書類(DS-5504の2ページ目を参照)
  • 新しい写真

DS-5504を見てみよう。STEP 1 でクリックすればPDFで開く(PDFが保護モードだったので画像で貼っておく。)

3の証拠書類の欄を見てみると、

  • 氏名の変更の場合に必要な書類は、結婚証明書や、裁判所命令の写しに印鑑(seal)と裁判官/司式者のサインがあるもの。
  • 上記の書類が揃えられない場合には、パスポート申請書類であるDS-11フォームに書いて、次の場所に本人が直接行って申請すること:(注:by making a personal appearanceとある)
    • (1) パスポート申請先
    • (2) 海外なら米国大使館や領事館
    • (3) パスポート申請を受け付ける連邦あるいは州の記録裁判所や検認裁判所
    • (4) 指定された郡・市のオフィス
    • (5)パスポート申請を受け付ける特定の郵便局

そのDS-11についての説明から、フォーマットを見てみると、PROOF OF IDENTITY の項がある。

これによれば、本人のサインと写真を含む次のようなもの、とある。

  • 以前あるいは現在の米国パスポート (book, card)
  • 運転免許証
  • 帰化証明書
  • 市民権の証明書
  • 軍人身分証明書
  • 州や群の公務員身分証明書

では書類がなかったら?アイデンティファイする証人を連れて来い とある。2年以上本人を知っていて、米国民あるいは永住権を持つ人とのこと。(non-citizen U.S.national はなんだろう??)この証人は、自分の身分証を示してかつ、DS-71 にサインしなければならない。

you must appear with an IDENTIFYING WITNESS who is a U.S. citizen, non-citizen U.S.national, pr permanent resident alien who has known you for at least 2 years.

やっとここまで来た。
結婚や離婚による変更ではなく、しかも裁判所の書類もない場合には、改めて申請書を書き、自ら証人と一緒に出向けば行けそうだ。
パスポートで氏名の変更ができれば、これが新しい氏名の証明書になる。