ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

2012年が終わる

年末に毎年ブログを書いているけれど、年々、一年が経つのが早くなると感じる。やろうと思っていたことができていないという想いの方が強い。
大晦日から新年は、一日普通に変わるだけだけれど、どこかで節目を持つことで、気持ちを切り替えるきっかけにもなると実感している。

今年は、プライバシーに関して米国、欧州と大きな動きがあり、日本がどうしていくかもだが、自分もこの世界でどうしていくかを考えた。当たり前のようにとらえてきた「実名」や「プライバシー」という言葉を改めて説明しようとすると、意外にもグローバルに共有できていないのではないか?と感じた。これまで、匿名性について構造的な整理や人がどう受け取るかについて研究してきたけれど、今度は当たり前にしていた前提から考え直している。

SFCではNBIコンソーシアムにて、楽天株式会社様を中心に、プライバシー分科会で調査研究を進める機会をいただいた。10月にはシンポジウムを開催。キックオフの機会を持った。
また、ソーシャルメディアにおける実名の定義を問い直すテーマで、科研費をいただくこともできた。10月にはIIWに参加し、11月には韓国でのCyber Security & Privacy Forumにも参加する機会があった。

それ以外の研究活動では、8月にGEAR2012という学会の初回立ち上げに参加。ギリシャの友人 ApostlosにSkypeで遠隔参加してもらった他、マンガセッションのオーガナイザーを務めた。また、立ち上げから5年目になった知識共有コミュニティワークショップでも、多くの発表をいただいた。

近頃の反省は、論文を読む時間を取らなくなっていたこと。本は通勤中に読むが、それもiPhoneを手にしてからだいぶ少なくなってしまった。もっとじっくりリサーチする時間を意識的に取らねばと反省している。

いろいろなことがあった一年だった。
ソーシャルネットワークの難しさも実感した。それでも、歩いていかなければ。