ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

48時間ストのアテネにて

(このエントリは後日書いています)
48時間のストライキ。空港の管制官だけは、ストを早めに切り上げたとかで、翌日20日の便を取り直した。それでも、一日アテネに滞在せざるを得ない。ホテルで科研費の書類を書き、ネットの調子が悪くてなかなか送れずに焦りつつ、昼前にはApostolosの自宅を訪ねた。きれいなアパートだ。アテネからメトロで20分ほど乗った、ちょっとした郊外にある。


昼を食べようと、町の中心部に出かけていくが、ゴミ収集が20日も滞っているとかでこの通り。暑くないので悪臭がしないのが救いだが。


連れて行かれたのは "Ouzo Place"。店の名前ではなく、ウゾという強いお酒を出す店を、Apostolosはそう呼んでいた。なんと、昼間から皆が酒を飲んでいる!!40%もあって、アニスの香りがするお酒に水を注ぎ、白くなったのを飲む。アニスの香りがない、ツィプロという酒もある。焼酎のようだ。料理はまさに居酒屋で、出てきたものを皆でつつく。たこを焼いたもの、魚の丸揚げ、ジャガイモのサラダなど、非常に美味しい。スト中ということを忘れれば、単なる休日だ。
ちなみに、今回のストは水曜と木曜。なぜこの時期かと聞いたら、「あとは金曜をサボれば、水曜から日曜まで連休にできるから!」と言う。冗談なのか本気なのか区別がつかない。

昼食の後は、一本だけ動いているメトロに乗って、アテネの中心部に向かう。アクロポリスの丘は、ここもストで職員が休んでいて入場できないが、アクロポリス博物館は開いているとのこと。1.5時間有効な切符を買って向かうが、降りた駅では使い終わった切符をエスカレーターにつるっと流す人たちがいる。時間内なら、他の人が再利用すればいい、とのことだそうだ。いいのか?


観光客で賑わっている。特に騒ぎもない。デモが行われるシンタグマ広場までは、歩いて15-20分ほどの距離。タクシーも動いていないので、人が歩いている。


ただし、ゴミは収集されないまま。遺跡と、青すぎる空と、積み上がるゴミ。

坂を上り、アクロポリスの丘の途中からアテネを眺めて過ごしていた。そこここに、土器のかけらが埋まっている。


観光客がちらほらと、しかしのんびりと過ごしているうちに、パーン!と音がした。シンタグマ広場方面から黒い煙が上がっている。ゴミを燃やしているのだろうと言う。しかし、騒ぐわけでもなく、周囲はいたって平穏だ。遠くで誰かが何かをやっている、くらいの感覚しか無かった。後日、日本のニュースサイトをチェックして、火だるまになっている写真や抗議のデモの写真を見て私が驚いた。


ただ、ものものしい雰囲気がない訳ではない。警察のバイクが列をなして走っていった。