ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

CELDA2010にてマンガ教材発表

教育系の国際学会での発表は初めてだ。マンガ技法を使った教材「サイト燃ゆ!」を題材に、描画のどのような特徴を使って、何の気づきを喚起するのかを含め、一旦まとめて発表する機会をいただいた。私が主な領域としているソーシャルメディアの利用では、単一のサービスの理解だけでは日々変わるサービスに対応はできない。直面している状況、限られた情報から物事を判断する訓練の一つとして、この教材と手法は有効だという動機から、今年はマンガ教材の研究にも力を入れている。

ルーマニア・ティミショアラで開催のCELDA2010にて、Reflection Paperというカテゴリで発表した。ポスターセッションに加えて、口頭の発表もあるスロットだ。今回の出張は、共同研究者の東工大教授の寺野隆雄先生、同じく連携教授の吉川厚先生とご一緒した。

Akiko ORITA, Atsushi YOSHIKAWA and Takao TERANO
"Making a Complex MANGA case for Learning in Practice: Embedding Awareness, Experience and Knowledge in the Description"
Proceedings of IADIS CELDA2010, pp. 326-327


(ポスター前で寺野先生と)

会議では、遠隔教育の話やコンピュータによる協働の話が多かったこともあり、マンガ教材を遠隔で実施する可能性や、コンピュータを介さないのはなぜ?という質問もいただいた。日本では当たり前のように読まれるマンガも、外国に来るととらえられ方がまるで違う。それを乗り越えて、ケースメソッドやナラティブの延長としての可能性について、ようやく話せるようになったというべきか。