ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

SYMCT2009に参加

11/2-3の日程で韓国ソウルで開催されたSYMCT(International Symposium on Culture Technology)に参加した。主催はKAIST。今年は"Internet Society&Humanity"というテーマで、慶應義塾大学SFCの同僚である秋山さんおよびキルナム先生からのご紹介で機会をいただいた。

とはいえ、前日11/2はサイエンスアゴラのため11/3のアサイチに羽田から金浦に飛び、ぎりぎりランチに飛び込む弾丸ツアー。大型コンベンションセンターのCOEXに到着してからさらに迷って会場に到着した。講演者同士のランチは「うどん&寿司」か「照り焼きビーフ」というメニュー。後者を選んだら韓国風の味付けでとても美味しかった。歩きながらすら自己紹介と研究の話が続く。「エレベータートーク」はこういう場面でも必要だなと実感する。

午後イチのセッションで講演。ソーシャルメディアでのアイデンティティ「実名・仮名・匿名」についてお話した。普通の学会発表よりも厳しい質疑が飛んできて冷や汗をかく。講演が終わってからも会場でいくつかコメントをいただいた。おもしろかったので後述する。他の発表も興味深いものばかりだ。ブログやTwitterのネットワーク構造と政治活動の関連を見ていくと、実は立場の違う者同士が違いのことを知ろうとしていることが分かったという研究や、研究データへのオープンアクセスや研究者の成果をどのように測ればいいだろうか、という提案など。引き続きディナーでも話し続けた。

今回参加して痛感したことがいくつかある。1つには「エレベータトーク」の必要性だ。歩きながら、自己紹介しながら、自分のことを短く明確に相手に伝えること。それを前提にして話は広がっていく。初対面の人が、実は私も協働したことがある研究者の方とつながっていたことが判明。すると次々と人のネットワークが見えてくる。2つめは、自分のウェブサイトを作っておくこと。ウェブでなくともLinkedInなど、プロフィールを作っておくのはよい。名刺が切れた参加者が「僕の名前で検索してもらえばOK」と言っていたし、後でつなぐのも楽だ。私もプロフィールにStanford大学CCRMA滞在も記載していたので、Stanfordつながりの方2名と話すことができた。3つめは、英語を恐れないこと。「英語」を話しにいくのではなく、「話したいこと」があるから英語を使うのだと感じた。

ホテルに戻ったのは22時頃。ソウルの夜は零度にまで冷え込んだ。翌朝、金浦発羽田行きの便で帰国。都内の用事に間に合った。羽田の交通の便の良さに改めて感激する。