ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

最終日に一眼レフカメラをすられる

学会最終日は午前中でセッションが終わるため、午後から一眼レフカメラを持って街に出て行った。お昼の定食を食べ(サラダ、フェデウアというパスタのパエリヤ、チキンのクリーム煮、プリン、コーヒー)、ピカソ美術館その他観て回って帰りにリセウ駅からL3という地下鉄に乗って、ホテルのある駅(サンツ駅)に戻るところだった。あまりに人が多いので、ホームでカメラをバックパックに入れ、前に抱えて地下鉄に乗った。バックパックの中は、下から貴重品入れのポーチ、紙袋でかさばるお土産、その上に一眼レフ。財布は分散して小銭入れはポケットに入れたほか、紙幣も各所に隠してあった。

電車内でふと「イタリアーノ?」と話しかけられた。意味不明。「ちがいますがな」と言い、さらにその横でぎゃんぎゃん泣く赤ちゃんに気を取られた。ふとバックパックを半開き。カメラがない!

ポーチが入っていることは目視できたので、即ジッパーをしめて「Where's my camera?!!」と叫んだ。明らかに私の前にいる男連れが怪しい。混んでいるせいか彼は真ん前に立っている。「You?! MY CAMERA!!!」と突き詰めたが、なぜか*英語で*「おれじゃない、さっき降りたやつが怪しい。子連れだったあいつだよ。ほら、次で降りておっかけないと!」と無茶なことを言う。おかしい。明らかに。だが、ふとこいつらグルかと怖くなり、次の駅で(サンツの一つ前だけど)いったん降りた。誰もいないホーム。日本語で悪態をつく。

サンツ駅の交番にたどり着いたときは、20時30分、ちょうどしまっていた。ホテルに戻って所持品をベッドにぶちまけて確認。幸いカメラ以外は無事だった。貴重品ポーチのストラップをつけなかったことも幸いしたかもしれない。日本時間は朝5時になろうとしてたが、自宅に「カメラ盗られた」とSkypeで電話した。一息ついてから、カード保険の問い合わせ窓口にSkypeで電話。(ホテルの電話はなぜか外線が通らなかった)。テンプレート通りに、いつ、どこで、何が、どうしたのかを説明するうちに気持ちが落ち着いた。同時に、twitterでもぽつぽつとつぶやいていたのだが、それを聞いてくれる人がいて(しかも彼女のお仕事は旅行関係!)、本当に心強かった。

気持ちが落ち着いたところで、現地の被害届をどうやって得るかをネットで調べる。公式の手続きのほか、いろいろな体験記を読むうちに、とても心は力づけられた。今回は一人旅だったのでなおさらだ。というわけで、私もこうしてブログに書いておこうと思う。バルセロナで集団スリにやられた、という体験を。