ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

石川県・金沢市にてゼミ旅行

わがゼミで遠出のゼミ合宿/旅行をするのは、実は初めてだった。ほぼ2年おきに3人出産したので、妊娠中だったり産後すぐだったりで、なかなか遠くに行けなかった。ようやく今回、石川県・金沢市へ。本州は陸路移動が本学の基本ルールだが、ANAの旅作はびっくりするほど安かった。陸路の片道+αで、往復フライトにホテル代まで含まれる。もう、新幹線がメインの手段になったということかな。

 

初日は、学生たちが市内を回り、私は授業が終わってから空路で小松空港へ。数年ぶりのフライトだが、羽田空港で既にびっくり。沖止めでバス移動だし、機材が小さい。ナローボディのA311。HND-KMQってB-777とか飛んでなかったっけ・・。

 

2日目は、金沢大学の井出明先生をお招きしての勉強会。場所はスペースマーケットで前日に予約*1。大型テレビにはHDMIでPCもつなげるとのことで安心。観光で訪れる駅の東側とは反対側、西口方面に徒歩10分。マンションやビルが多く、20年前までは農地だったという。

www.spacemarket.com

井出先生からは、金沢の歴史についてお話をいただいた。金沢といえば、前田家と加賀百万石だと思ってきたが、実質的には80万石だったという衝撃な話からスタート。これについては、以下の本を紹介された。お金がなくて、お食い初めを祝うために、半紙に絵を書いた話もあるそうだ。

武士の家計簿

武士の家計簿

 
 
加賀→金沢→石川と、かつての前田藩の呼び名を変えることで新たな時代に入っていくわけだが・・・浦上四番崩れの隠れキリシタンが金沢に連れて来られた話や、薩摩藩出身の知事による産業革命の失敗、そして現在の文化都市としての金沢に至る話を伺った。
 

午後からは、見学へ。井出先生にご紹介いただいた足軽資料館から。

www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp

 

 

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それなりの広さも、庭もある足軽邸を抜け、長町武家屋敷跡を歩いた。

 

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そのまま、金沢21世紀美術館まで歩いた。https://www.kanazawa21.jp/

 

*1:実は前日になって、1日間違えて別の会議室を予約してたことに気づいた。

Gender&IT 2018に参加

ドイツのハイルブロンで開催された Gender & IT 2018に参加し、ポスター発表をした。

gender-wissen-informatik.com

この会議、昨年秋10月末が投稿〆切だったが、投稿者も他の投稿の査読を行うというものだった。1本あたり2名の査読者+1名のメタ・レビューアがつく。提出しほっとしたのもつかの間、私も3本のPaperを査読しコメントを書いた。

12月に査読結果で「条件付き採録」となっていたが、査読コメントが非常に丁寧で、特にメタ・レビューアからは関連分野の論文リストもつけてもらった。ここからCamera Readyを出すまで2か月。じっくり直して再提出してねという話である*1 実際、今回は追加の論文も読んだし、考えたし、初稿以上に時間をかけて第二稿を書いた。

投稿者同士がレビューするということは、この分野に関心が高い人達のレビューになるわけで、私もかなりコメントを丁寧に書いたし、私がもらったコメントも丁寧だった。このときから既に、早く会議で発表見たいという気持ちが高ぶってくる。いい案だと思った。

 

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会議の参加者は100名強。投稿数は55本、Long Paper19本 Short Paper (Poster) 20本が採択となったとのこと。女性の参加者、そしてアカデミアの参加者が多かったが、もちろん男性も産業界の参加者もそれなりには見かけた。ただ、アジア人は私一人だった。そのせいか「この会議のためだけに来たの?!」と何度か聞かれてしまった。いや、何かのついでという方が難しいし・・このくらの規模の会議は、しっかり議論できるのでむしろ来る意味があるわけだが・・。

 

発表内容、扱われるトピックは多岐に渡っていた。全体を見ると、とてもざっくり言えば、性差で二分することへの疑問と、性差を無視することへの疑問、両方が議論されていたと思う。生物としての性は、例外はあれど男女で二分できるけれど、いわゆるジェンダーは、たとえば男子だから女子だからと二つだけに分けて扱ってよいのかという話だ。一方、たとえば自動運転車の座席の設計には、性差を考慮すべきでは?という発表もあったのだが、性差をないものとする、そしてそもそも男性を基準としているものを見直すべきれはないかという話だ。

男性や女性に対して暗黙に持っているStereotypeについても、結構顕著に出てきている例があった。ポスター発表だったが、ロボットに名前を付ける実験の結果、従来女性の仕事(お世話をする)と思われたことをするロボットには女性名がつけられる傾向があったという。

私がポスターで発表したのは、"What is your "formal" name?" 。従来はオンラインでは自由に名前を名乗れた。今はリアルな生活を反映させるSNSが普及して、現実の社会的なコンテクストやアイデンティティをそちらにも反映せざるを得ない。特に、結婚改姓しつつ旧姓と戸籍姓の二つの名前を使う人はどうなのかというのを、年賀状の話とFBの話を並べて示した。が、まず前提で「日本では夫婦同姓の選択肢しかない、別姓も結合姓も不可」で驚かれてしまう。その上で、そのSocial Normがオンラインにも及ぶのだろうかとか、逆に自由に名乗ったとしても例えば死亡時にどうやって本人確認する?など、ポスター発表の時間を超えてたくさんの話ができた。

なお、この会議ではregistration時に写真の可否・Twitter掲載の可否を聞かれた。NGの場合、名札に色付きシールが貼られる。分かりやすくてよかった。

2日間の会議だったが、2パラレルでみっちり。ランチやディナーでも話せたし、ポスターは貼りっぱなしなのでセッション外でも話すことができた。名刺交換した相手からは、ホテルに帰るとすぐにLinkedInのInvitation。便利になった。

*1:あとはACMのフォーマットにするのに皆苦労したというのもある。

2018.4 Input-List

4月に通読した論文のリスト。やっとペースを戻した。

  1. Edwards, L., & Harbinja, E. (2013). Protecting Post-Mortem Privacy: Reconsidering the Privacy Interests of the Deceased in a Digital World. Cardozo Arts & Entertainment Law Journal, 32, 83–129.
  2. 保足和之:消費者生活相談にみる若者の消費者トラブルの現状と課題 国民生活研究57(2)pp.60-73. 2017.12
  3. Massimi, M. (2009). Dying , Death , and Mortality : Towards Thanatosensitivity in HCI. In CHI2009 (pp. 2459–2468).

  4. Edina Harbinja: Post-mortem privacy 2.0: theory, law, and technology. INTERNATIONAL REVIEW OF LAW, COMPUTERS & TECHNOLOGY, 2017VOL. 31, NO. 1, 26–42, 2017
  5. Buitelaar, J.C. Post-mortem privacy and informational self-determination. Ethics Inf Technol (2017) 19: 129

4月に通読した書籍は5冊。記録はあこぺんぎんの読書記録 (oritako) - ブクログに。今回はどれも面白かったので簡単なレビューを。

 

図書館の新着コーナーで目についた借りた本。一つ一つのケースが細かく書かれている。なんでそこでまた手を出しちゃうんだ!!と悔しくもなるが、そうなってしまう状況まで書かれていて、どうにもならないもどかしさを何度も感じながら読んだ。

ダルクの日々―薬物依存者たちの生活と人生(ライフ)

ダルクの日々―薬物依存者たちの生活と人生(ライフ)

 

 

井戸田先生による本。氏や姓の説明から、武家の夫婦別氏を経て明治民法で夫婦同氏が定められるまで、そしてその後今に至るまでが丁寧に書かれている。明治時代、政府の政策は、「妻が生家の氏を名乗る夫婦別氏」だったのが、「それは実態にそぐわないから同氏にすべき」と各地から反発があって、今の夫婦同氏になったという話は初めて知った。太政官から「夫婦同氏を認めることは歴史に反することになり、大きな混乱が生じるおそれ。夫婦別氏の慣習に従うべき」という発言もあったとのことで、当時の夫婦別姓→夫婦同姓への混乱について詳しく読めたのは収穫だった。

夫婦の氏を考える

夫婦の氏を考える

 

 

 それなりに大きい本なのに、通勤中持ち歩いてずっと読んでいた。1つのエピソードは2〜4ページだが、文字通り手に汗を握る。地図と出来事が図になっているので、それを追いながら文章を読む。ただ文章は訳が今ひとつなのか、読みづらいところもあった。雪山のサバイバル、事故、戦争、遭難、誘拐・・どうしようもない厳しい自然から生き延びる話だけでなく、戦争や誘拐は、なぜ人はここまで残酷なことができるのかということも突きつけてきた。

本当にあった 奇跡のサバイバル60

本当にあった 奇跡のサバイバル60

 

 

 ずっと楽しみで予約注文していた本。水谷さるころさんと私は同じ学年の同年代。頭の中にもの凄くふるーい考えの何かが住んでいて、自分をどんどん縛ってしまう感覚、この年代特有なのだろうかとも思った。初めての子どもを産休明けに認可外に預けたこと、別姓の夫婦が「チーム名」を決めるために行う手続きは、私も直面した場面。実際の意思決定は彼女と必ずしも同じではないけれど、「そうだよねえ」と強く共感できるのが、このマンガの凄いところ。それぞれの人に合わせて作っていくんだよというメッセージが一貫していた。マイルくんの成長に合わせて、この続きも読みたいものです。

目指せ! 夫婦ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで

目指せ! 夫婦ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで

 

 

こちらもずっと気になっていた本。やっとKindleで読めた。「だってそういうものだから」と自分で自分を縛っていたことを自覚させられるものだった。印象に残ったのは「すごい採用」と「すごくない採用」。すごい採用=皆が雇いたがる凄い人を雇う、かと思いきやまったく逆で、他の会社では採用されづらい、制限のある人を雇うという話。

会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。

会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。

 

 

2018.3 Input-List

3月も通読できた論文・書籍無し。大反省・・。

映画は何本か観た。

 

機内で往路・復路と二度も観てしまった。音響効果が凄まじく、観ながら気分が悪くなってしまうし、観た後も不気味な感覚が耳から離れない。まだ、まだ、これでもか、まだ終わらないのかと追い詰められ続けてラストまで。ブルーレイを購入した三度目、四度目と観てしまったが、映像の美しさに恐怖が倍増した。

 

出張から帰ってすぐ家族と観に行った、「ボス・ベイビー」。3歳児から大人まで、それぞれにウケる場面が違いながらも楽しめる映画だった。当たり前のように描かれている両親の姿が、日本とはまったく違うのがまた驚きだ。この夫婦は同じ会社で働いていて、同様の仕事を打診されているシーンもあるので、おそらく同じようなポジションだろう。そして、華々しい出張を取るか、自宅で赤ちゃんの面倒を看るのを取るかのシーンで、なんと夫婦で赤ちゃんの面倒をみる役目の方を取り合っているのだ・・!これはガツンと殴られたような衝撃(特に数日家を空けていてから観たのもあって)。母親のワンオペやマミートラックの話とは全然違う世界に見えてしまった。

bossbaby.jp

もう一本、子どもたちと観に行ったドラえもんのび太のお家は昭和のままだけど、映画はずいぶん時代に合わせてるんだなぁという印象。

doraeiga.com

2018.2 Input-List

通読した論文・本、観た映画などの備忘

 

本も論文一冊も通読できず。

ただし、映画内で映画は観た!

 

かの有名なオリエント急行殺人事件、実は観たことがなかったので機内で初鑑賞。なんと、こうなるのか・・!と、後で再度見直してしまったほど。

 

そして今更ですが STAR WARSも。フォースの覚醒、観てなかったのだ・・。誰かの血筋と言うわけでもなさそうな「女性」が、実はフォースの使い手かもしれないという設定。これまでのものでは、どこかに「〜の血を引く嫡男」に引き継がれていく物語という印象があった。だからどうとは思ってなかったつもりだけれど、そうじゃない設定を見せられるとふっと心が楽になるところがあった。

 

さらに、自分も親になったせいか、ハン・ソロレイア姫が見せる「親」の顔にぐぐっと来てしまった。切ない。若い主人公よりも感情移入できる歳に自分もなってしまったかなぁ。

 

 

2018.1 読んだ論文・書籍リスト

1月に通読した論文のリスト。

  1. 井戸田博史, “江戸時代の妻の氏〜夫婦別氏,” 奈良法学会雑誌, vol. 12, no. 3/4, pp. 67–84, 2000.

  2.  佐藤一明, “夫婦別姓,” 日本経大論集, vol. 45, no. 2, pp. 97–123, 2016.

  3. Boyd, D. 2012. The politics of “real names.” Communications of the ACM. 55, 8 (2012), 29. DOI:https://doi.org/10.1145/2240236.2240247.

  4. Edwards, L. and Mcauley, D. 2013. What’s in a name? Real name policies and social networks. Web Science Conference. August 2012 (2013), 8–12.

  5. Oliver L. Haimson and Anna Lauren Hoffmann. 2016. Constructing and enforcing “authentic” identity online: Facebook, real names, and non-normative identities. First Monday 21, 6

    http://journals.uic.edu/ojs/index.php/fm/article/view/6791/5521

 

1月に通読した書籍は7冊。記録はあこぺんぎんの読書記録 (oritako) - ブクログ 。中でも面白かったものを以下に。

 

 

歴史教育とジェンダー―教科書からサブカルチャーまで (青弓社ライブラリー)

歴史教育とジェンダー―教科書からサブカルチャーまで (青弓社ライブラリー)

 

 目からうろこが落ちまくった。中学・高校と教科書ベースに習ったことだけでなく、その後もupdateされてきた知識は、どれほど偏った見方になっていたか気づかされる。ちょうど昨年の大河ドラマ「おんな城主直虎」で、伝えられている歴史とは違う観点でのものの見方を嫌というほど気づかされたタイミングだったので、余計に分かりやすかった。

 

 

ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く (岩波新書)
 

 どこかのブログで紹介されていたのを読んだ。丁寧な取材に基づいていて、彼ら彼女らがトランプ支持になるのも「そりゃそうだよね、当たり前だ」という印象を持った。が、何か心が晴れない。行き詰まった状況を、何かが打破してくれるという「何か」への期待がトランプ票につながったということか。

ギリギリだった2017年

とにかく、いろいろなことが綱渡りでギリギリで、でも振り返るといろんな経験をした2017年だった。誰かの参考になるかもしれないということで、書いておこうと思う。

 

子育て生活

乳幼児3人を育てながら働くことが、こんなにハードだとは思わなかった。

4月、生後半年で認可外から認可保育園に移った末っ子は、いきなり急性中耳炎での発熱を繰り返し、主治医には「保育園に行かせてるんだから、仕方ない」と言われてしまった。夏〜秋〜冬と、手足口病ヘルパンギーナ、インフルエンザ、アデノウィルスと次々と罹患し、熱性けいれんで救急のお世話にもなることに。市の病児保育室&フローレンス(病児保育)がなければ、とても仕事どころか生活することもできなかった。父母ツーオペで、休みや遅刻早退をやりくりしあっていても、厳しかった。授業や学務はできるだけ前倒しで進めていたし、急な早退や休みには周囲の方々にも助けていただいたが、それでも、繰り返し何度も何度も、立てていた予定が崩れる連続で、自分自身が大声で泣いてしまったこともあった。

「なんでこの子ばっかりこんなに病気するんでしょうか」と病児保育室でこぼしてしまったら「そりゃ上に2人いたら、たくさん病気もらってくるし、上の子たちは強いから熱出さなくても、小さい子はまだ熱出しちゃうからねえ」と言われた。そうかもしれない。いちばん上の子は、末っ子がかかった病気のいずれも全くかからず、両親もかかったインフルエンザにもならなかった。いつのまに強くなっていた子に驚きつつも、早く末っ子も強くなって欲しいと切望している。

 ただ、子どものおかげで広がった世界ももちろんある。海洋生物に夢中な第二子のおかげで、サメの種類には詳しくなった。シノノメサカタザメとか、ヨシキリザメとか知らなかった。

 

研究生活

 国内の研究会と全国大会で調査結果を発表し、それらをまとめたものを国際会議(マレーシア・ランカウイ島)で発表。さらに、もう一つ分析を付け加え、新たな視点から書き上げた和文論文誌を一本という形で、過去に実施した調査をまとめることができた。「ふだんから2つ名前を使い分けている人は、オンラインでもリアルでもどう使いわけるのか」というリサーチ・クエスチョンから始めた研究、実はFBでの旧姓・戸籍姓の併記は少数派で、旧姓のみが多数である一方、たとえば年賀状や親戚づきあいでは、仮に事実婚でも「相手の姓を名乗る」という慣習が優先されていた。人がコンテクストによって、名前を名乗り分ける様を具体的に明らかにしたものだ。

 新しいものでは、RISTEXで鳥海不二夫先生が代表のプロジェクト「未成年者のネットリスクを軽減する社会システムの構築 」の調査・教育のGLとして参画することに。夏には面接および面談にも同行した。本学の中学・高等学校とのコラボレーションも始めつつある。

 研究というよりは教育の話だが、今年は博士論文の外部副査もお引き受けした。審査する観点で論文を読み、コメントをするのはむしろこちらが勉強になる機会だった。そういえば自分も博士号をいただいてから10年めだった。

 ただ、今年は本当に時間を取りづらかった。どうにか、論文読みや執筆のために時間を空けても、それが子どもの急病で完全に潰れることが、いったい何十回あったのか。どうやって時間を確保するかは頭の痛い課題。特に、せっかく機会をいただいている書籍執筆が全然進められなかったのが、とても悔しい。

 

趣味など

 NHK大河ドラマおんな城主直虎」にハマった。50回すべて観た。きっかけは、年始めにたまたまNHKをつけていて、鳥肌の立つテーマ音楽と思ったら菅野よう子作曲だったこと。菅野音楽の大河を観られるなら!と見始めたらすっかりハマった。歴史はそれぞれの立場からいかようにも解釈できることを何度も痛感させられた。「おとわ」が、「次郎」とも「殿」とも呼ばれるときの、コンテクストとアイデンティティの違いも(関心領域に近いもので)興味深かった。

 ママ友・パパ友たちと飲み会やコミュニケーションを楽しめた年でもあった。いわゆる「ママ友」を勝手に怖がっていたけれど、意外に楽しい。新しい飲み友とも言えるかも。

 

振り返り

 1月:大河ドラマ直虎見始める。夜間授乳しつつ、感想Twitterを追うのが楽しみ。

 2月:産休分の新規科目を集中講義。夜間授乳しつつ、赤児を抱っこひもに入れつつ、国際会議に投稿する論文を書いた。まずデータ分析部分をpptにして並べて考察し、それから肉付けしていく書き方で。研究会発表@京都も1件。

 3月:春季大会発表1件、全国大会登壇1件。乳児置いて初の一泊@名古屋。中高時代の恩師にもお会いして論文にコメントをいただけた。年度末〜年度初は上の子の胃腸炎で保育園行けず、自宅仕事と病児保育頼み。

 4月:0歳児が上の子たちと同じ認可保育園に入園。ならし保育中の学科会議は、エルゴに入れてだっこで参加。末っ子の中耳炎で何度も呼び出しあり。さらに真ん中の子が胃腸炎で、自宅仕事と病児保育頼みに。

 5月:末っ子初節句、三兄弟和装で写真撮影。国際会議の論文と和文論文誌投稿の論文を合間に書く日々。

 6月:RISTEX申請書2件提出。週末は中央大ビジネススクールの講義。

 7月:マレーシア・ランカウイ島のICRIISで発表、PACIS2017参加。このとき、一度凄まじい偏頭痛でのたうち回った。筑波大講義、中央大講義と非常勤続く。月末に、ジャーナルに採録された論文を口頭発表。あと、初めて胃カメラを飲んだが、鎮静剤が気持ちよすぎた。

 8月:RISTEX面接と面談。本の原稿も書く。オープンキャンパスの授業を担当。

 9月:下の2人の子どもがヘルパンギーナで40度の熱。自分にもうつり、口内炎のようで涎がこぼれてしまい口をきけない状態に。ワンオペ時に子ども救急騒ぎになったり、どうにか生活をつなぐのが精一杯。末っ子救急時にかみしめすぎて、歯が割れてしまい、激痛で歯科医に飛び込む。

10月:IIW参加@Mountain View. 末っ子の発熱呼び出しが相次ぐが、どうにかShort Paperを1件書き上げ投稿。

11月:ゼミ生たちと日本科学未来館へ。その直後、十数年ぶりにインフルエンザB発症。まさに接種を予定していた日に発熱し、高熱と脱水で救急車搬送された先でインフルと判明。上の子以外全員罹患。病児保育室に助けられた。インフルは体力を奪うので、その後皆発熱したりどこか体調を崩したりした。仕事何もできず。月末の情報処理学会セミナの登壇は、ぎりぎりで体調回復が間に合った。

12月:博士審査、卒論指導と勉強会。末っ子アデノウィルス感染で40度の高熱が3日間。病児保育と呼び出し対応と、ツーオペで対応しつつ、本当にギリギリで回していて、ようやく年末、全員健康な状態で年を越せそう。

 

本年は大変お世話になりました。弱音を吐いたり、支えていただいたりでした。

来年はもう少し、元気に、いろんなことができればいいなと思っています。