ペンギン日記(旧akoblog)

identityやprivacyに関心を持つ大学教員のブログ。20歳の頃から「ペンギンみたい」と言われるのでペンギン日記。

産後休業中です

先日、第三子を出産しました。10月末まで産後休業をいただき(ちなみに産後「休暇」じゃなく「休業」です→ご参考:http://www.bosei-navi.go.jp/leave/)、11月から仕事に復帰する予定です*1。新学科の科目は、後半集中講義で対応。その他の科目は非常勤の先生とオムニバスということで、学期 1/3が終わったところでの復帰予定となりました。

三度の妊娠・出産を経てみると、いずれも経過が違っていました。第二子のときには授業を休講にするほど苦しんだつわりも、第三子のときは若干の味覚変化と眠気を感じたのみでした。第一子・第二子と妊娠後期から恥骨痛と腰痛で歩くのも激痛だったのが、第三子では産まれるまで痛みなくスタスタ歩いていました。第一子のときは、妊娠後期まで海外出張していたのですが、第二子、第三子では長距離移動は自重しました。妊娠中の体調は個人差どころか、母親は同じでも「中の人」によって全然違うので、「自分はできたから他人もできるはず」ということは全く当てはまりません。働ける人、動ける人、電車で立っていられる人もいる/時もありますが、その逆もあるわけで、一般化できることはないなあと感じました。

妊娠中の過ごし方は、宋美玄先生の本がとても参考になりました。あれもこれもダメ!だとストレスが溜まりますが、大丈夫なことも多いのです。例えば、カフェイン。私は普段の飲み物を麦茶にして、その代わりアイスコーヒーを飲んでました…が、飲みたいだけ飲んでも一日1〜2杯程度で牛乳入れて飲んでいたので、許容範囲内なわけです。

産婦人科医ママの妊娠・出産パーフェクトBOOK-プレ妊娠編から産後編まで! (専門医ママの本)

産婦人科医ママの妊娠・出産パーフェクトBOOK-プレ妊娠編から産後編まで! (専門医ママの本)

子育てのことは仕事とは別という意識があったのですが、一方でメディアリテラシーという観点から見ると、眉唾な情報がネットに溢れていて、睡眠不足でそれに振り回される産後すぐの母親・・という状況は気になっています。昨年書いた自分の記事を、改めて読み返したりしていました。

産後と似非科学
http://d.hatena.ne.jp/oritako/20150710

*1:上の子達もお世話になった認可外の保育園で受け入れてくれることになったのが有り難いことです

折田ゼミ3年生・LINEクリエイターズスタンプ発売されました!

7月14日、折田ゼミ3年生のグループが作ったクリエイターズスタンプ、無事に発売されました!

購入はこちらから。 https://store.line.me/stickershop/product/1298604/ja

春学期のゼミグループワークで「LINEスタンプを売る!」と意気込んでいた女子学生4人組。そもそもどんなスタンプなら使うんだろうか?と本学の学生たちにアンケートも取り、どういう場面で使うのか、文字は入った方がいいのかと検討を重ねてきました。絵も自分達で描き、それをスキャンし透過処理をし・・といったん完成したところで申請するも、最初は落ちてしまいましたが、再度修正して二度目のチャレンジで見事に審査を通過しました。

指導教員がペンギンに似ているが好きなので、ペンギンにしたとのこと。いろいろな場面で使えるように工夫されています。ぜひお使いください!

SpringerのService Science本に1章執筆しました

"MANGA-Case Training for Global Service Science" というタイトルで、1chapter執筆させていただいた本ができました!

下記から、chapter単位でも購入できます。マンガ教材と実践教育についてようやく英語でひとまとめしたもの。執筆してからは時間が経ってしまいましたが、ご覧いただければ幸いです。

Global Perspectives on Service Science: Japan
http://www.springer.com/jp/book/9781493935925

ゼミの学生がLINEスタンプを作ってます

3年生のゼミ学生たちが、LINEスタンプを作っています!
指導教員に合わせて(?)ペンギンのキャラクター。申請手続きも自分達で進めているところです。さてどうなるかな?

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新年度スタート

4月1日になりました。
日本は年度の始まりが4月ですが、自分自身が4月生まれということもあり、いろんなことが新しくなるなーと実感します。

(1)本年度より所属先が改組による新学部・新学科となりました。
メディア・ビジネス心理・グローバルという3領域にカリキュラムを再編し、入学生全員にノートPC配布、3年次にはPBLという新たな試みが始まります。私の専門分野に関わる科目も大幅に増え、こちらも勉強しなければという思いになります。

関東学院大学 人間共生学部 コミュニケーション学科
http://univ.kanto-gakuin.ac.jp/basic/faculty/interhuman_symbiotic_studies.html

(2) 准教授になりました。
2007年に博士号を頂いてから、2008年〜中央大学ビジネススクール助教、2010年〜慶應義塾大学で特任講師(旧:特別研究講師)、2013年〜関東学院大学で専任講師と、ずっと Assistant Professor 歴が長かったのですが、ようやく Associate Professorとなることができました。教育・研究ほか学務が増えると思いますが、一つ一つ大事にやっていこうと思います。

(3) 科研費内定いただきました!
これまでに若手Bを3回、そして今年は初めての基盤C。
ソーシャルメディアにおける死者のデータとプライバシーの再検討」というテーマで内定をいただきました。e-radサイトに午前10時にログインし、審査結果の開示に「該当無し」だったので焦りましたが、「交付内定後の手続き」を見ればよいと判明。ほっとしました。

そんなわけで、2016年度もよろしくお願いします。

被害者報道とソーシャルメディア

事件や事故で亡くなった方について、どう報道するか。以前から疑問に思うことはあった。

被害者について詳しく報道されすぎる。

実名報道する対象が違う気がする(2008/04/10)
実名報道する意味(2008/04/12)

先日の軽井沢スキーバス事故、痛ましい事件ではあったものの、それぞれの方々についてあまりに詳細に報道されること、Facebookでの写真までテレビで報道されることには違和感を持った。
(実はこれ以前にも、新幹線で焼身自殺に巻き込まれて亡くなった女性のFacebookが、夕方のニュースに出てきたときにも違和感を覚えたのだったが)

考えたことは、二つある。

まずは、ソーシャルメディアのプライバシー設定について。
たしかに、Facebookで公開設定となっている写真ならば、使用することに一応問題はないのだろう。一応は。しかし、公開設定の写真が、本当に全世界に公開され、テレビでも報道されることまで想定したものかは疑問だ。私が以前学生達と調査した結果では、あのアイコンが全体公開だと正しく理解している学生は28%程度であった。*1 友人や知人の範囲を前提に個人的な写真を掲載している可能性は否定できない。

自分の死後、自分のアカウントをどうするかという扱いについては、GoogleFacebookでは自分の意図を反映させることができるようになっているが、マスメディアに利用されるというのは、それとは違う角度で考える必要があるだろう。インターネットにそぐわない感覚はあるかもしれないが、それこそ「無断転載禁止」に近いpermission設定だろうか?

もう一つは、故人/死者のプライバシー権、あるいは尊厳について。
個人情報保護法は生存者のみを対象としている。そもそも、故人については、判断がしようもないとも言えるだろう。仮に生前、故人が「これは公開したくない」と希望していなかったとしても、もう異議を唱えることはできないのだ。
故人にプライバシーはないとしても、故人の尊厳ということを考えると、「後ろめたくないことならいいだろう」とは言えないように思う。定義が難しい言葉ではあるが・・。
では遺族はどうか。友人たちはどうか。故人につながる人達のプライバシーという観点になると、なんらかの対処はできそうにも思うが、故人と遺族でその意図も意味も違っていた場合には簡単ではないだろう。

*1:まだアイコンのみだったころの調査。現在はアイコンに説明が付記されている

時間をちゃんと使います宣言

あけましておめでとうございます。
2016年もよろしくお願いいたします。

本年は、4月より私が所属する学部・学科が改組となり、「人間共生学部・コミュニケーション学科」としてスタートします。新たな試み、科目も増えていくので、ますます自分の研究も充実させていかなければ!と思っています。

一方で、昨年を振り返って反省するのは、時間の使い方に無駄が多かったことです。原因は・・わかってます・・スマホゲームでした。ちょうど昨年の早春、夜はだっこで生後3か月の乳児をゆらゆら。片手でできる暇つぶしにパズドラを始めたのがきっかけでした。移動時間にしかやらない、と決めたものの、移動時間が全部パズドラになってしまい、それまでは本や論文を読んでいた時間が失われたのです。帰宅すれば幼子たちがいるので書斎で仕事なんて夢の夢。にもかかわらず、その後、ツムツムにも手を出してしまい、ゲームは中毒性があるなあと身を以て実感しました。大学教員ですらこれですから、学生さんはなおのこと、時間がもったいない!

TwitterやFBに時間を使っていた方が、まだマシでした。誰かとのコミュニケーションや情報収集ですから。

こうしてゲームに消えてしまった時間、今年はインプットとアウトプットにきちんと使おうと思います。年初に宣言。